昭和の雰囲気漂う日本家屋に住む兄と妹。突然、両親を亡くしてから4年…言葉を発しなくなった妹の七海と、妹を溺愛し親代わりに面倒を見る兄の雅史。 蒸し暑い夏の日に、シャボンの入った風呂桶で行水をするのが2人の日課。 その姿を周りの者は、ただ暖かく見守り続ける。 七海の心は成長を止めたままだが、カラダは刻々と成熟していく。「七つの海」のように、時に静かに、時に荒く… ゆっくりと、それでいて着実に七海の体は少女から女へと変貌していくのだった。 ある日、雅史の幼馴染で酒屋の一郎がお古の『浴衣』を持ってくる。 無邪気に微笑み喜ぶ七海… その日を境に、七海に変化の兆しが訪れる。成熟したカラダはすでに臨界点を迎え、自然と男を欲っするようになっていたのだ。皮肉にも周りにいるのは…妹を溺愛する兄とそんな二人を優しく見守ってきた一郎だけであった。無邪気な心に付随するアンバランスな成熟したカラダが、本能のまま流されていく…
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